法事とは、もともと仏教行事すべてをさしていたのですが、今日ではほとんど、四十九日や一周忌などの亡くなった方の追善供養をするための法要を営むことをさしています。

 仏教では亡くなった人は、輪廻りんね転生てんしょうして四十九日には生前の行いによって地獄に落ちるかまたは何かに生まれ変わることになっています。これは、仏教が生まれる前からのインドの考え方ですが、仏教においても大前提です。しかし、私たち真言宗では、引導を授かれば必ず成仏することになっています。成仏すると彼岸、つまり浄土、悟りの世界に向かいます。悟りとは、輪廻転生の世界を断ち切ることですから、生まれ変わることはありません。引導を授かった時から一歩ずつ悟りの世界へ歩み始めるのです。

写真:2階本堂

 どんな世界でもそうですが、最初は何をどうしたらよいかわかりません。そこで、道案内やご指導をしてくださる仏様が現れます。初七日は、お不動様、二七日はお釈迦様、三七日は文殊菩薩という具合に7日毎に四十九日まで、その後も百ケ日忌、一周忌、三回忌と代わる代わる色々な仏様がご指導してくださるのです。

 その忌日には残された遺族、親族、生前親しかった人たちが集まって、お坊さんにお経を上げてもらい、焼香をします。早く成仏できますように仏様方にお願いし、亡くなった方を応援するわけです。もちろん、そうしなかったとしても悟れなくなる、ということはありません。ただ生きている者が亡くなった方にしてあげられることは祈ることだけです。その祈りの形が法事という形に整えられてきたのです。

 法事に参加したことがある方は、足が痛かったとか、その後のごちそうが美味しかったとか色々記憶にあると思いますが、多くの方は気持ちがなんとなく清々したとか、すっきりしたとか感じられたのではないかと思います。祈りは祈る方にも良い結果をもたらします。

 
 
 

法事の種類

 初七日から7日ごとに四十九日まで、続いて百ケ日忌、一周忌、三回忌(一周忌の次の年)、七回忌、十三回忌、十七回忌、二十三回忌、二十七回忌、三十三回忌、五十回忌等があります。この他にも地域などによって色々あります。また、命日ごとに行っているところもあります。何にも当たっていないが追善供養をしたいという人もいます。お彼岸や新盆は、ご連絡をいただいた方のお宅へ(初彼岸は彼岸中に、新盆は8月14日に)お伺いしてお経を上げさせていただいております。お施餓鬼(せがき)などの先祖代々の供養や水子の供養もあります。

写真:1階客殿

*お施餓鬼(せがき)とは…正式には、施餓鬼会(せがきえ)といいます。お釈迦様の十大弟子の一人、アーナンダ(阿難尊者)の話に由来します。供養してもらえない霊すなわち餓鬼に飲食を供養する行事です。本来は期日を定めず、随時に行われる法要でしたが、お盆(盂蘭盆会(うらぼんえ)…祖先、父母に対する恩に報いる儀礼)と混ざり、餓鬼に施食する善根功徳を亡くなられた方の滅罪追福のためにふりむける行事として行われています。

 
 
 
 

法事はいつ行う?

忌日当日に行うのが本来ですが、現在では勤めの人が多いので、呼ばれる人のことを考えて忌日の前に土曜日か日曜日に行うことが多いようです。時間は、10時、11時、場合によって12時、13時、14時等、お寺に連絡していただいて打合せすることになります。

※以前は直接来寺いただき打合せを行ったのですが、現在は電話で構いません。直接お寺にご連絡ください。業者を通しての連絡は、間違いのもとになります。

※都合の良い時間が取れない場合もございますが、ご了承ください。

 

どこで行う?

自宅、お寺

最近は駐車場の関係もあって、お寺で行うことが多くなってきました。移動時間を考えるとお寺の方で法事をしていただければ有難いと思います。

栄泉寺の本堂は2階になります。足の不自由な方が参列される場合は、1階の客殿でも法事をすることが可能です。1階をご希望される場合は、事前にご連絡ください。

 

誰を呼ぶ?

三回忌までは家族、親類、知友を、七回忌からは家族と特に親しかった人だけで行うことが多いようです。

 

(とき)(清宴、会食)

法事後、参列してしただいた方への感謝の意を込めて会食を行います。
現在では、自宅ではなくレストラン等にて行うことが多くなってきました。お寺の場所をお貸しすることも可能です。その場合、法事の申し込みの際に一緒にご連絡ください。
食事を準備する業者は直接ご自身でお願いしてください。わからない場合はお寺の方で業者に連絡することもできます。お寺に対する手数料は必要ありません。

 

用意するもの

お位牌、遺影写真、御布施、仏花一対、供物(故人が好きだった食べ物や飲み物などお気持ちで)。

お墓用に、仏花一対、お線香、お水。 
※供物に関しては現在、墓地が汚れる、カラスに荒らされる等の問題が発生しますので、お供えしたら持ち帰るようにしていただいております。

 

お塔婆

卒塔婆ともいいます。故人や先祖の供養のために立てます。
お塔婆には仏様をあらわす梵字が書かれています。
つまり、お塔婆を立てることは、亡くなった人が仏の世界に入ったこと、すなわち仏と一体になったことをあらわしており、また、仏様を生み出すのと同じ功徳があるのです。

前日までにお申し込みください。

※注意

栄泉寺霊園での納骨がある場合は、上方商事株式会社の栄泉寺霊園管理事務所(誤解されている方が多いのですが、墓のこと以外はお寺とは直接関係のない石材店です。)にも連絡してください。

→詳しくは注意事項を参照

 

法事や葬儀のことなどお気軽にお問い合わせください029-857-2648

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